これからの働き方を哲学する(62)

これからの働き方を哲学する(62)

著者   小川仁志 山口大学准教授 市民のための哲学を実践

発行   リベラル社

ジャンル 働き方

発刊   2018年12月

おすすめ度 3

難易度   4

期待できる効果

働き方改革はどうなる?AIvs人間 の未来は? 考えるヒントは「哲学」にある。

本書がきっかけとなって、多くの方が快適に働き、幸せな人生をおこってくれることを願っているとの著者の言葉で効果が予想できると思います。

概要

1.働く環境は激変しつつある  なぜ働き方を哲学するのか

2.働き方のヒントにしたい労働論

マルクス   生きがいとして働く

ヘーゲル   誇りのために働く

ホッファー  自分のために働く

アーレント  社会のために働く

3.これらの働き方を哲学する 働く理由としての成長 仕事を楽しめる幸せ 遊ぶことと働くことの違い 人間関係がすべて?! 給料・休暇・残業改革 生産性改革 ベーシックインカムの導入 結局働くとはどういうことか 

4.価値ある人間になるためのトレーニング  AI社会に備えるトレーニング 人生100,念時代にそなえるトレーニング 少子高齢化に備えるトレーニング グローバル社会に備えるトレーニング 対成熟社会のトレーニング

5.幸福論3.0 激変する社会の中で輝いて  「ハタラク」から「ジタラク」へ

モチベーションをもっと重視する

引用

哲学とは物事の本質を探究すること。日頃の思い込みやj方式とされていることを疑い、その奥に隠された物事の真の姿を暴き出す。そういう営み。

ヘーゲルはマルクスよりも少し前の時代を生きた哲学者。近代哲学の頂点に君臨するといわれている偉大な人物。弁証法というのはあらゆる物事は否定を経て発展していくとする論理。簡単にいうと、マイナスをプラスに変えて発展させる論理。

エリックホッファー アメリカの哲学者 独学で哲学を学び、港湾労働者としてはたらくかたわら、著述活動を行った。

私たちが働くのは、社会のためだけでもなく、もちろん自分のためだけでもない。その両方のために働く。

働くことを神聖視すると、仕事のために他の営みを犠牲にしてしまいがち。仕事のためなら休日を犠牲に資、家族も我慢をする。これが従来の日本の価値観。

成長を実感できると、物事を楽しむことができる。

遊びとは自由であると同時に一定の規則に縛られた矛盾した営み。カイヨワは遊びを以下の4つに分類①競争②偶然性③模倣④めまいや興奮 

本当に休みたいときにいつでも気軽に休めるようにする

現状に大満足する力、知足力を身につければ成熟社会を楽しんで生きていける。 どうやって知足力を身に着けるか。それは何かいやだと感じた時に、常にいい面を探してみること。どんな物事にもほんの少しくらいはいい側面、つまり+の側面があるはず。

働くとは「ハート楽」でもあるべき。働くことで苦しむ必要はまったくない。

中国の孟子が人間の三楽   偉い人には3つの楽しみ ①家族が平和に暮らしていること。②恥じることのない毎日を送っていること ③有能な人材を育てることができること

千一夜:ビジネス、趣味、健康などの参考図書についてコメントしていきます。

今後千回にわたり参考図書についてコメント、要約、引用などを投稿していきます。

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